酸化、抗酸化とは?

食品の品質劣化には、食品中に含まれる成分の「酸化」が大きな要因として挙げられます。
食品の色や香りの成分の酸化は、色調や香りに明確な影響を及ぼします。
そのため、フレッシュな香り、繊細な風味が重要な食品では、その変化が感じやすいため、食品の賞味期限延長には、酸化を進行させない「抗酸化」が必要です。

 

おいしさの長持ちに寄与する酸化防止剤

食品の酸化を進行させない「抗酸化」の手段の一つとして、食品の酸化劣化を抑制する酸化防止剤の活用が有効な場合があります。
酸化防止剤は、食品に代わって自身が酸化されることによって、食品の酸化を防ぐ作用を示します。
太陽化学は界面の事象に密接に関わる乳化剤の研究をしていく中で、乳化・分散の理論に基づき、抗酸化素材の活性を上手く引き出し、優れた抗酸化機能を有する酸化防止剤製剤 スーパーエマルジョンTSシリーズ、サンカトールシリーズを開発しました。

スーパーエマルジョンTSM-09 粘稠液体 乳製品等の酸化防止に効果的、白濁分散タイプ
スーパーエマルジョンTSME-20 粘稠液体 透明飲料にも使用可能な透明分散タイプ
サンカトールNo.1 粘稠液体 カテキンからなる酸化防止剤、油に分散して使用可能
サンカトールW-5 粘稠液体 カテキンからなる水溶性の酸化防止剤
サンカトールP-8 粉末 カテキンからなる粉末の酸化防止剤

 


酸化防止剤のご使用メリット

食品の品質劣化には、食品中に含まれる成分の「酸化」が大きな要因として挙げられます。
酸化防止剤を使用することで、食品の酸化が抑制され、賞味期限の延長、できたてのおいしさの保持のような効果を得ることが可能です。
また、賞味期限を延長することによる生産・保管・輸送の効率化や、おいしさの保持によるフードロス削減、環境配慮容器の使用や廃棄物削減による環境負荷低減、サステナビリティへの貢献が期待できます。

 

効果的な酸化防止の機構とは

酸化防止剤の有効利用には、食品の酸化反応を十分に理解し、目的に応じて適切な抗酸化素材を組み合わせ、抗酸化素材の活性を上手く引き出す設計を行うことが重要です。
そのために必要な抗酸化素材の選定と乳化剤を用いた乳化・分散によって抗酸化素材の活性をより効果的に引き出す当社独自の加工技術、ならびにその効果例をご紹介します。

水溶性酸化防止剤と脂溶性酸化防止剤

食品中で抗酸化機能が確認されている素材は、水溶性抗酸化素材と脂溶性抗酸化素材に大別されます。飲食品の多くは、水性成分と油性成分が混ざり合った状態となっており、一般的には、水性成分が主となる食品にはビタミンCなどの水溶性抗酸化素材が、油性成分が主となる食品にはビタミンEなどの脂溶性抗酸化素材が使用されています。
しかしながら、例えば、果汁飲料や乳飲料の酸化劣化を考えた場合、特に酸化の影響を受けやすい物質は果汁の香り成分や乳脂肪分です。これらの多くは油性成分であるため、水溶性抗酸化素材では酸化が発生している成分に対して十分に効果を発揮することができません。
一方で脂溶性抗酸化素材では飲料と混ざり合いにくく、抗酸化機能を上手く活用できているとはいえません。
また、一部の水溶性抗酸化素材と脂溶性抗酸化素材には、同時に存在することでより高い効果(相乗効果)を得られる組合せも存在します。この相乗効果を高めるためには、水溶性抗酸化素材と脂溶性抗酸化素材が上手く混ざり合い、同時に存在できる環境を整えることが必要です。

自動酸化反応

食品の経時的な酸化劣化においては、多くの場合に「自動酸化反応」と呼ばれる反応が関わります。自動酸化反応とは酸化物自体が酸化反応の触媒となり、連鎖的かつ加速度的に酸化劣化を進行させる反応です。この「自動酸化反応」は、ある程度の酸化が進行してしまった場合にはそれ以降の酸化を抑制することが非常に困難となるため、酸化防止剤には「酸化の開始段階を十分に抑える反応性」と「その状態を長期間維持する持続性」が求められます。
酸化反応が発生する場所で抗酸化素材が直ちに効果を発揮できるような環境を整えることができれば、より少ない量であっても効果的に酸化防止効果を得られることとになります。

適切な抗酸化素材の選択と独自の加工技術

食品の酸化を効果的に抑えるためには、まず目的に応じて適切な抗酸化素材を選択すること、そしてその活性を十分に発揮できる環境を整えることが重要です。
太陽化学では、水溶性抗酸化素材と脂溶性抗酸化素材を一剤化し、食品中への分散性、安定性、浸透性を向上させる独自の加工技術によって、より高い相乗効果が得られる酸化防止剤製剤をご提案します。

 

スーパーエマルジョンTSの抗酸化作用評価例

スーパーエマルジョンTSシリーズには、飲食品の酸化メカニズムに応じて適切な抗酸化素材を組み合わせた製品ラインナップがあります。
乳製品中では光照射下においてビタミンB2が光増感酸化を引き起こし、乳脂肪や乳タンパク質が著しく劣化しますが、スーパーエマルジョンTSシリーズの添加によりこれらの酸化劣化を効果的に抑制します。

サンカトールの抗酸化作用効果例

サンカトールシリーズは、抗菌、消臭など様々な機能を備えた緑茶から抽出した茶カテキンを用いた酸化防止剤製剤です。
酸化防止剤として広く使用されるビタミンCと同等の酸化防止効果を発揮し、水産加工品の退色防止、油やけ防止効果を示します。
また、フライ食品に対する酸化防止効果、動物油脂、色素の酸化防止効果など油成分の劣化防止に効果を発揮します。


酸化防止剤のサンプル無償提供致します!

スーパーエマルジョンTSシリーズ、サンカトールシリーズを試してみたい!というお客様へ。
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