【第2回】腸の不調はカラダの大敵
便はカラダのバロメーター
便秘、肌荒れ、肥満・・・あなたに起きているその不調、それは腸内環境のせいかもしれません。
不規則な生活や偏った食事、ストレスなどによって腸の動きが悪くなると、便秘になりやすくなります。便秘になると、腸内で悪玉菌が増え、有害物質が発生し、カラダやお肌にさまざまなデメリットを引き起こしてしまいます。
食物繊維には、腸内の善玉菌を増やして腸の動きを活発にしてくれる効果があります。カラダの不調から身を守るためにも、食物繊維を積極的に摂るようにしましょう。
過敏性腸症候群(IBS)という病気を知っていますか?
通勤や通学などのとき、おなかが急に痛くなったりして、駅ごとにトイレに駆け込む人が年々増えているそうです。診察しても異常はなく、ストレスが原因とされています。ストレスは腸に悪影響を及ぼし、便秘だけでなく下痢を引き起こすこともあるのです。腸内環境を改善するには、栄養バランスを気にするのみならず、ストレス対策も忘れてはいけません。
女性と便秘の深い関係
女性には、慢性の便秘に悩む人が多いもの。これには、女性特有のホルモンの仕組みが関係しています。図のように、排卵後の高温期には女性ホルモンの1つである黄体ホルモン(プロゲステロン)が分泌されます。プロゲステロンは腸管内から水分を取り込んで便を硬くし、大腸のぜん動運動を抑えるので、この時期は便秘になりやすくなります。月経の前には、食物繊維や水分を多く摂るようにするとよいでしょう。
便秘になると、こんな症状が出てしまうという報告がされています。
- 吹き出物、肌荒れ
- おなかが張る
- 腰痛、肩こり、便秘
- 口臭
- 大腸がん
実際にお肌の様子をみてみると違いは明確です。便秘気味だときめが粗くのっぺりと乾いた感じになってしまう一方で、食物繊維をしっかり摂る人のお肌はきめが細かく、肌全体がふっくらとしてみずみずしい、美しいお肌。すなわち、腸内環境を整えることが、キレイと元気の近道につながるということです。
毎朝のトイレで健康チェック
カラダの中を何時間もかけて通って出てくる便は、健康状態を教えてくれるメッセンジャーともとらえることができます。便の色や形には、食生活やおなかの状態がそのまま反映されるため、腸内環境が変わると便の状態も変わってきます。毎日のメッセージを見て、ライフスタイルを見直していきましょう。
善玉菌を多くするには、ヨーグルト(プロバイオティクス素材)やおなかの中の善玉菌を増やす水溶性食物繊維(プレバイオティクス素材)を食べることが効果的です。