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おいしさを支える研究と技術 おいしさを支える研究と技術 おいしさを支える研究と技術

賞味期限の延長には「おいしさ長持ち」が重要!おいしさをキープするには?

進む賞味期限を見直し

日本即席食品工業協会は2013年10月8日、2014年春をめどに、カップ麺や袋麺などの即席麺の賞味期限を延ばすと発表。現在6カ月が主流の袋めんは8カ月、カップめんは5カ月から6カ月に延長される見通しだ。即席麺業界だけでなく食品業界全体において、まだ食べられる食品が廃棄される「食品ロス」を削減するため、賞味期限を見直す動きが広がっている。食品ロスの低下は利益率改善につながる他、賞味期限の延長によって、東日本大震災を機に高まりを見せる備蓄需要の開拓も期待できるとあって、重要な課題となってきている。

賞味期限の延長を目指し、油の酸化抑制に成功!しかし・・・

食品メーカーS社でフライ総菜の開発を担当することになったAさんも、賞味期限の延長を課題とし、長期冷凍保存してもおいしく食べられる天ぷらの開発に奮闘していた。「揚げ物」は、経時的に油の酸化が進行し、風味が劣化しやすい。油の劣化は「揚げ物」のおいしさに大きく寄与する。Aさんは、酸化防止剤の使用を検討し、油脂または油脂性食品の酸化程度を表す指標である、過酸化物価(POV)および酸価(AV)に関しては、経時による上昇を抑えることができ、目標の賞味期限を保証するのに必要な条件をクリアした。油の酸化を抑制することに成功した、Aさん。しかし、自信を持ってコレでOK!とは言えなかった。POVやAVといった油脂の劣化の指標となる値には変化がなくても、風味の劣化が十分に抑えられていなかったからである。

風味の劣化を抑え、できたてのおいしさを長くキープするには?

POVやAVには現れてこないところに潜む、風味劣化の問題を抱えたAさん。解決策を見出すべく、加工食品の改質剤を数多く取り扱い、ノウハウを蓄積している太陽化学に相談を投げかけた。すると、太陽化学担当者より「わずかな油脂の加水分解あるいは酸化で生じる成分の影響で全体の風味バランスに変化が生じたと推定されます。当社には、長期の冷凍保管や、レンジなどでの再加熱の際に生じる、”油くささ”を低減する素材がありますよ。」と、『クックファインF*』の紹介を受けた。
*クックファインFは酵素処理全卵粉末です。

<クックファインFの劣化臭マスキング効果事例>

~天ぷら、かき揚げの風味劣化の抑制~

『クックファイン』を天ぷら、かき揚げの衣に添加することで

  1. 油くどさが低減し、さっぱりとした食感になります
  2. フライ油臭が低減され、中種の野菜の甘みが引き立ちます
  3. 冷凍フライ食品のレンジ再加熱時に発生する油くささが低減します
  • 天ぷら・かき揚げ対粉 0.3% (0.1 ~ 1.0%)
<クックファインFの劣化臭マスキング効果事例>
<クックファインFの劣化臭マスキング効果事例>

揚げ玉の香気分析の結果より、クックファインFの添加により、揮発性アルデヒドの量が減少していることより、油くささの原因となる香り成分の揮発性を低減させ、そのため油くささが低減したように感じると推定されます。

課題解決!さらなるおいしさを目指して

さっそく、クックファインFを試したAさん。また、太陽化学担当者より、クックファインFと併せて吸油抑制素材の紹介も受けており、天ぷらへの余分な油の吸収を抑えることも試みた。すると、気になっていた長期保存後や再加熱後の油くささが低減し、素材の味をより感じられるようになっただけでなく、さらにはカロリーカット、揚げ油の使用量の削減も実現し、納得のいく製品が完成。
Aさんからは、「太陽化学さんに相談したことで、1つの課題を解決するに留まらず、他の面でもメリットがあった。これからも、さらなるおいしさを一般の消費者にお届けするため、太陽化学さんとは良い関係を続けていきたい」とのお声をいただいた。

(2013年10月)

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