ヨーロッパの食トレンドとは!?~Food Ingredients Europe 2017~
ヨーロッパ最大規模、世界130カ国以上の企業が参加する食品原料展示会FIE2017
2017年11月28日~30日、ドイツのフランクフルト、Messe Frankfurtにて開催されたFood Ingredients Europe (FIE)に出展しました。本展示会はHealth Ingredients Europe (HIE)と隔年で開催される展示会であり、HIEが機能性素材の展示会であるのに対し、FIEは食品原料に関わるヨーロッパ最大規模の展示会です。次回は2019年12月にフランスのパリで開催されることが決定しています。今回のFIEでは世界135カ国から26,000人以上が来場し、約1,400社がブースを出展していました。実際に現地では、ヨーロッパに次いで中国や東南アジア各国からの来場者が多く見られ、アフリカからの参加者も見受けられました。展示会に参加しての印象をレポートします。
EU圏でのトレンドが反映される展示会
ヨーロッパでの食に対する意識は日本とはかなり異なります。日本ではまだまだこれから広がっていくであろう「オーガニック」のニーズは既にEUでは当たり前ですし、例えばビタミンCを強化するにはビタミンC自体を添加するのではなくビタミンC豊富な食品素材を使用する、など「ラベルクリーン」の概念も重要視されています。その印象のとおり、展示会で多く見受けられたキーワードとしては「クリーンラベル」、「オーガニック」、「Non-GMO」、「ナチュラル」などがありました。
また、展示会場の中には「New Product Zone」というコーナーがあり、どのような製品がトレンドとして販売されているかを知ることができました。その中で目に付いたのは「高タンパク」をコンセプトとした新製品が複数展示されていたことです。そのアプリケーションもシリアル用のクリスプ、チョコレート、ポテトチップスなど多岐に渡っていました。後日、現地スーパーマーケットへ買い物に行った際も、高タンパクをコンセプトにしたシリアルを見つけることができました。
当社子会社Taiyo GmbHブースのご紹介
Taiyo GmbHのブースではこれまでも紹介してきた緑茶抽出物の「カテキン」・緑茶に含まれるアミノ酸である「テアニン」などの機能性素材に加えて、新たにWGCPやチアシードオイル、MD製品の提案を開始しました。
WGCP(Whole Green Coffee Powder)
コーヒー豆そのものを粉砕したもので、天然のクロロゲン酸やカフェインが含まれており、注意力・集中力・記憶認識力の改善効果があるといわれています。
チアオイル
オメガ3脂肪酸(αリノレン酸)を多く含むチアシードからとれる100%植物油です。
MD (マイクロウェーブドライ)製品
様々なドライ加工技術のうちのひとつがマイクロウェーブドライです。素材そのままではなく様々な原料を組み合わせることで、食感や色味、かさ比重などを調整できるドライ加工品です。今回は、カリカリ・サクサクの食感で顆粒状の「いちご」「レモン」「抹茶」のMD製品を紹介しました。
特にMD製品についてはチョコレートやクッキーなどのアプリケーションと合わせて提案したところ大変盛況であり、多数のシリアルメーカーや菓子メーカーよりサンプル依頼を頂きました。当社に限らず他社ブースでもアプリケーション提案を行っているブースが多く見られ、アプリケーション提案の重要性を感じているところです。また、素材そのままをドライ加工したフリーズドライ品とよく比較されるマイクロドライですが、自由自在な形を取れる素材というものもニーズが高いことが伺えます。
展示会終了後は…日本とはひと味違う!
展示会終了時間を過ぎると、日本では終了のアナウンスとともにどんどん人がいなくなりますが、こちらFIEでは各ブースでビール片手にフランクのディスカッションが行なわれます。Taiyo GmbHではヨーロッパ各国の代理店を集めて鉄板焼きレストランで会食を行ないました。展示会はヨーロッパ各国の代理店が集まる貴重な機会であり、鉄板焼きを囲んでヨーロッパ各国の情報について積極的な意見交換を行うことができました。
ヨーロッパ展示会へ参加される際は是非当社ブースへ!
当社子会社のTaiyo GmbHは2018年度も5月にスイスのジュネーブで開催されるVitafoods, 11月にドイツのフランクフルトで開催されるHealth Ingredients Europeに出展予定です。展示会では新製品をアプリケーションと共に提案予定であり、当社日本人スタッフもブース説明員と参加しておりますので、是非お気軽にお立ち寄り下さい。
(2018年3月)