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元気の源、血管の健康にスーパーフルーツ?

血管の健康とアムラ

日本人の死因の約4分の1を占める心疾患と脳血管疾患。いずれも血管の健康に関わる疾患であり、予防のために血管を健康に保つことが求められます。そのためには、食生活の改善、特に脂肪の多い食事を控えることが大切といわれます。
中性脂肪やコレステロールなど血中の脂質が多すぎる状態になると、血管内で血小板が凝集しやすく、血液凝固能が活性化してしまい、血栓ができやすい状態となります。また、炎症を起こしやすい状態になるため、血管の内側の細胞である血管内皮細胞に障害を起こし、血管壁にも炎症をため動脈硬化につながると考えられています。

上記のように「病気」までいかなくとも、血管・血液の状態が悪いと血液の流れが悪くなり、血流が悪くなった結果、全身にエネルギー源のひとつである酸素が行き渡らずに冷え症になったり疲労がたまりやすくなるといわれています。

誰しもこのような「血管の健康」を良い状態に保ちたいと考えているでしょう。ただ、普段の食生活は変えづらいという気持ちを持っている方も、もちろんたくさんいます。そんな時に気になるのは、フレンチパラドックスとしてワインが注目されたように、「普段からよく摂取していて、実は体に良い効果がある成分をたくさん含んでいるモノ」ですよね。ここで、太陽化学はインドの伝統的医学「アーユルヴェーダ」で幅広く利用され、通常食でも摂取されている「アムラ」に着目し、その機能を検証しました。

アーユルヴェーダで使われるアムラって何?詳しくはこちら

アムラ抽出物の抗炎症効果(in vivo)

体内で炎症が生じると、サイトカインとよばれる物質が分泌されます。炎症負荷を与えたラットにアムラ抽出物を食べさせ、24時間までの血中サイトカイン濃度を測定しました(図参照)。

サイトカインのひとつであるTNF-αは、中性脂肪を分解する酵素の活性を抑制する作用も持っています。また、IL-6は主に血管内皮細胞から分泌されるサイトカインのひとつで、炎症を誘導する作用があります。アムラ抽出物を食べさせた群では、投与後4時間と8時間で有意にこれらのサイトカインが抑えられていることがわかりました。

  • TNF-α(TNF:Tumor Necrosis Factor)
    ・・・腫瘍細胞を壊死させる作用のあるサイトカインのひとつ。
  • IL-6(IL:Interleukin)
    ・・・炎症を誘導するサイトカインのひとつ。
アムラ抽出物の抗炎症効果(in vivo,)

アムラ抽出物の血小板凝集抑制および血液凝固抑制効果(in vitro)

ヒトの血液(全血)にアムラ抽出物を添加し、血小板の凝集性および血液が凝固するまでの時間を確認しました。血小板凝集性の確認には3種類の凝集惹起剤を用い、いずれもアムラ抽出物を添加した場合には血小板の凝集が抑えられていることがわかりました。また、血液が凝固するまでの時間は、内因凝集性をみるAPTT、外因凝集性をみるPTのいずれも凝固までの時間が長くなり、血液の凝固が抑制されていることがわかりました。

  • APTT(活性化部分トロンボプラスチン時間:Activated Partial Thromboplastin Time)
    ・・・止血機能のスクリーニングの検査のひとつ。内因性凝固因子の機能が確認できる。
  • PT(プロトロンビン時間:Prothrombin Time)
    ・・・止血機能のスクリーニングの検査のひとつ。外因性凝固因子の機能が確認できる。
アムラ抽出物の血小板凝集抑制および血液凝固抑制効果(in vitro)

さて、ここまでの結果はヒトでの試験ではありませんが、ここでアムラ抽出物をヒトが摂取した際にどのような結果が出るかを「体温」に着目して見てみましょう。

アムラの血流改善効果

アムラ水抽出物を摂取することで血液の流れが良くなる事が確認されました。

【試験方法】

6名のボランティア(成人女性)に対し、アムラ抽出物400mgを摂取、水(プラセボ)を摂取した後、4時間に足指先部分の冷水負荷試験を行いました。

【試験方法】
【結果】

サーモグラフィーで検出した足指先部分の温度を検出し、冷水負荷直後を0℃とした時の5分後、10分後における体温変化温度をそれぞれ算出したところ、6名のうち5名の体温回復が改善しました。

【結果】

ヒトで体温回復が改善されたアムラ、その理由は血流の改善ひいては血管の健康状態の改善に理由があるのかもしれません。

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