モリンガの学術データ
疲れやすい現代社会
現代はストレス社会と呼ばれ、疲労に悩む人が増えています。疲労は主に身体的・心理的なストレスから生じる症状で、私たちの日常生活でよく経験するものです。しかし、慢性的な強い疲労は心身の健康、仕事の効率、生活の質などに影響する深刻な問題を引き起こす可能性があります。
疲労を軽減する方法は、軽い運動や良質な睡眠、リラクゼーションなどさまざまなものがあります。加えて、最近では疲労感を軽減するような食品成分のはたらきにも注目が集まっています。
疲労を軽減するスーパーフード「モリンガ」
モリンガも疲労感を和らげる効果が報告されている食品の一つです。モリンガにはグルコモリンギンという成分が含まれています。この成分は、体内の腸内細菌によってモリンギンに変化します。モリンギンは、体内のストレスを感知するセンサーと強く結びつきます。その結果、体はストレスが発生したと勘違いし、ストレスに対抗するため、さまざまな生体防御因子や抗酸化酵素を増やし、抗酸化力を高めます。私たちが疲労を感じるメカニズムには、体内の酸化ストレスも大いに関与しているため、モリンガを摂取することで体内の抗酸化力が増し、酸化ストレスが軽減され、疲労感が軽くなることが期待されます。
モリンガの抗疲労作用および腰の負担軽減作用
モリンガの疲労および疲労に関連する心身の不調に対する効果をヒト臨床試験で評価しました。試験では、30歳以上65歳未満の健常者40名の被験者に対し、グルコモリンギン12 mgを含むモリンガ種子抽出物またはプラセボを4週間継続摂取してもらいました。この結果、モリンガの摂取により、日常生活で疲れを感じやすい健常者の疲労感が軽減され、腰の負担を感じやすい健常者の腰の不快感が軽減される効果が確認されました。
診療と新薬2019;56:606-613
普段の食事に、このような疲労を軽減する効果がある食品を取り入れることも、疲労対策として効果的な方法だと考えられます。
(2023年6月)