太陽化学とグアーガム分解物
みなさんは「グアーガム分解物」や「グアー豆食物繊維」という言葉を聞いたことはありますか?最近徐々に認知度が上がってきている水溶性食物繊維の名前です。医療・介護業界の方ではPHGGという名称でご存知の方も多いでしょう。太陽化学では、このグアー豆由来の食物繊維に30年前から目をつけ、その機能性についての研究を進めてまいりました。
『グァーガム』は、インド原産のグァー豆というマメ科植物の胚乳部から得られる水溶性の多糖類であり、そのグァーガムを酵素分解したものが「グアーガム分解物」や「グアー豆食物繊維」と呼ばれています。グァー豆は、インドで古くから食されており、カレーやサブジー(野菜の炒め煮)などの料理に用いられています。
『グァーガム』は、コレステロール低下作用や血糖値抑制効果などの報告がありましたが、粘度が高いため、食品素材としての使用用途が限られていました。そこで、グァーガムの機能に注目した太陽化学は、幅広く使用できるようにするため、グァーガムを酵素処理で低粘度化する生産技術を確立し、グアーガム分解物の工業化に成功しました。グァー豆の大きな生産地のひとつであるインドに生産工場を有しております。
水に溶解した際にこんなに粘度が変わります!
グアーガム分解物(左)とグァーガム(右)
グアーガム分解物は、便通改善や下痢改善、腸内細菌叢改善、フェノール類やインドール類といった糞便悪臭物質低減、腸内短鎖脂肪酸産生促進、小腸絨毛上皮の萎縮改善などの種々のプレバイオティクス的作用があることがこれまで明らかにされてきました。また、グアーガム分解物は、鉄・マグネシウム・カルシウムといったミネラル吸収促進効果があり、さらには血中コレステロールの改善、食後血糖値上昇抑制、食品のグリセミック指数の低下などメタボリックシンドローム対策としての効果が明らかにされています。
グアー豆食物繊維としても知られる「グアーガム分解物」、その豊富なエビデンスについては、ぜひお問合せくださいませ。
(2018年5月)