食後血糖のピーク値を抑える!グアーガム分解物
生活習慣病の中でも、糖尿病または糖尿病の疑いがある人は2000万人を超えており、年々増加傾向にあります。糖尿病は「沈黙の病」といわれるように、気づいたときには深刻な状況になっているケースもあります。
機能性表示食品にも血糖に関するヘルスクレームが表示できる素材が多く上市されていますが、グアーガム分解物にも食後血糖のピークを抑える関与成分として受理されました。
グアーガム分解物は、原料のグァー(Cyamopsistetragonolobus)豆種子に含まれる多糖類ガラクトマンナンを、酵素によって加水分解して低分子化した水溶性の食物繊維です。
私たちは、通常食事をとると血糖値が上がり、30~60分をピークにして2~3時間程度で元の値に戻ります(図1、青線)。
糖尿病になると、インスリンが十分作用しないためにブドウ糖を有効に使うことができず、血糖値が高いままとなったり、食後の血糖値がなかなか下がらない状態になったりします(図1、赤線)。
空腹時血糖126mg/dL以上、または経口ブドウ糖負荷試験2時間後値140mg/dL以上になると、糖尿病と診断されます。
しかし、空腹時血糖や糖負荷試験2時間後値が基準値以下の人でも、食後血糖のピーク値が糖尿病の人と同じくらい高くなることがあります(図1、黄線)。
こうした食後高血糖は、糖尿病につながりやすいといわれており、食事や運動などの生活習慣の改善で血糖値を改善する工夫が大切だと考えられています。
私たちは、これまでの研究で、グアーガム分解物が食後の血糖値の上昇抑制の役に立つ素材であることを見出してきました。そこで、さらに食後血糖のピーク値に着目し、グアーガム分解物の食後血糖に対する作用を確認しました。
その結果、プラセボの場合と比較して、グアーガム分解物を摂取した場合、食後血糖のピーク値は有意に低下しました。また、血糖血中濃度曲線下面積(AUC)も、グアーガム分解物を摂取した場合では有意に低下することがわかりました(図2)。
糖尿病の疑いがある人は2000万人を超えており、年々増加傾向にあります。糖尿病は「沈黙の病」といわれるように、気づいたときには深刻な状況になっているケースもあります。普段からバランスのよい食生活を心がけるとともに、グアーガム分解物を取り入れることで健康の維持・増進に役立つと考えています。
<消費者庁届出情報>
□機能性表示食品とは?
事業者の責任において、科学的根拠に基づいた機能性を表示した食品です。販売前に安全性及び機能性の根拠に関する情報などが消費者庁長官へ届け出られたものです。2015年4月に始まった新しい制度です。