グアーガム分解物の肌機能調節効果
腸と皮膚は影響しあう(腸-皮膚軸)と提唱されています1)。
そのため、肌のコンディションを整える手段のひとつとして、腸内環境の改善に着目した事例も目にすることが多くなってきました。
グアーガム分解物の摂取による肌機能への効果を検証した臨床研究が、健常成人男女70名を対象に、肌環境の悪化しやすい冬季に試験を実施し報告されています2)。
それによると、肌バリア機能の指標(経皮水分蒸散量)についてはグアーガム分解物摂取6週間で有意に改善し、そのまま摂取12週間まで維持されました(図(a))。
また、肌のうるおいを示す表皮角層水分量についても摂取6週間で有意に増加し、そのまま維持されました(図(b))。そのほか肌のハリ(粘弾性)や明るさに関しても有意な改善効果が認められ、グアーガム分解物には肌機能を改善する効果があることが示唆されました。
プラセボ群についても摂取12週間での肌機能改善が観察されましたが、これは季節の移行に伴う温湿度上昇の影響であると議論されており、特に肌機能の低下しやすい冬の乾燥期においてグアーガム分解物の肌機能改善効果が顕著であったことを示唆する結果であったと考えられます。

(参考文献)
1) https://doi.org/10.1080/19490976.2022.2096995
2) Kapoor MP, Abe A, Morishima S, et al.:J Clin Biochem Nutr,76,96–115(2025).
(2025年3月)