テアニンの学術データ α波を導いてストレスフリーに
L-テアニンのリラックス効果
L-テアニンを摂取した際の脳波の変化について検証した結果、L-テアニン摂取30分以降にアルファ波の発現が活発化することが認められました。
アルファ波はリラックス時に発現する脳波として知られており、これによりL-テアニンのリラックス効果が確認されました。
L-テアニンは集中力を高める
健常な男性(学生)18名(高不安群8名、低不安群10名)に対し、Lテアニン200mgまたはプラセボを摂取いただく前後に、2種類の注意集中力試験(視覚的認知反応検査、聴覚的反応検査)を実施した。高不安群で、正答率が上昇し、反応時間も短縮しました。
L-テアニンの睡眠改善作用
成人男性を対象にL-テアニンを6日間摂取した時の睡眠への影響について検証した結果、起床時のリフレッシュ感の改善と睡眠中の中途覚醒時間の短縮が確認されました。
閉経後中年女性の睡眠改善効果
閉経後中年女性20名(50-65歳)を対象とし、試験試料としてL-テアニンを含む錠剤4錠(L-テアニンとして200mg)またはプラセボ錠を就寝1時間前に摂取させ、アンケートによる主観的評価、および就寝中の活動量から算出した中途覚醒時間、脈拍、脈波から算出した交感神経、副交感神経の活動量を用いて客観的評価を行いました(クロスオーバー二重盲検)。
L-テアニン摂取時、睡眠中の交感神経活動は減少、副交感神経活動は増加しました。睡眠時間や中途覚醒時間などに変化は認められませんでしたが、アンケートの結果から、起床時の疲労回復感が良好となる傾向が認められました。
L-テアニンは、覚醒系の神経伝達物質であるグルタメイトを抑制することが報告されており、睡眠中の交感神経活動を緩和していた可能性が高いと考えられています。
[小関 誠ら, 日本生理人類学会誌, 13(3), 147-154 (2008)]
注意欠陥多動性障害(ADHD)の少年に対する睡眠改善効果
ADHD男児93名(8-12歳)を対象とし、L-テアニン摂取群(400mg/日)46名、プラセボ摂取群47名に分け、6週間摂取しました。評価は、保護者が記録した睡眠調査票と活動量連続記録を用いた行動変化、行動量を測定しました(並行群間二重盲検)。
テアニン摂取により睡眠時間が延長し、睡眠中の体動が減少しました。また、就寝後の中途覚醒時間も減少の傾向を示しました。
一方で、L-テアニンは睡眠薬のような強い催眠作用はなく、日中の眠気には影響しないことも確認されています。
[小関 誠ら, 日本生理人類学会誌, 13(1), 9-15 (2008)]